Sunday, April 25, 2010

サンケイバレイ カーレーター(2000?m)

 ここの読者の”堺さん”という方から’03年2月当時にいただいた情報です。ずいぶんと長い間放置してしまって大変に申し訳ありません。同時に当時の地理院の地形図もいただきましたが、著作権の関係から掲載は見送りました。

 サンケイバレイ(現:びわ湖バレイ)にかつて現在のロープウェイに並行して存在した、カーレーターの’03年01月13日現在の特に山麓側の廃線跡の様子です。とっても興味深いものがあります。

以下、いただいた情報です。
 昭和40年7月サンケイ新聞の資本で開設。動く登山路とも言える世界最初の登山用運輸機関「カーレーター」の長さは約2000m。山麓の第一ステーションから打見山山頂の第二ステーションまで約20分で到着。

○DATA
 ・カーレータ
 ・開業:'65/??/??
  廃止:'74/??/??

○営業案内(営業当時)
 ・営業時間
   平日:8:00〜21;00
   土曜:8:00〜23:00
   日曜:3:00〜21:00
 ・運賃(往復)
   大人:¥450
   子供:¥300

 写真の現場は登り始めて90度に曲がったすぐの「トンネル」の入口付近です。地図によればトンネルは三ケ所あったと思われます。トンネル部分と人工構造物がつながっているのがわかります。もしかしたら山頂のレンタルハウスの地下には今もトンネルが存在する可能性は高いです。でも入らせてはくれないでしょうね(笑)

○トンネル入口
 山麓側の入り口を見つけることはできたのですが、残念ながら2メートル近い厚さのコンクリで壁ができておりました。そんなわけで侵入は不可能です。この壁の高さは大人の背丈の3〜4倍ぐらいはあるとのことでした。


○同トンネル上部から
 こちらはこの「壁」の上から撮影した画像です。この壁の上には土は50cm〜1mほど堆積しており、植物は自生しております。この「壁」から山側に向かって約20m(もしくはもっとあったかも)ほど平坦状になっており、どんつきから山の斜面になってます(この辺りの写真がないので説明がしにくいです。)。
写真前方の右側(雪が積もっている部分)が麓より登ってきたところです。ちょうど地図上で90度にカーブする付近です。


○同トンネル右方接近図
 壁の右側を接近して撮影してみました。僕が「トンネルを封印したのでは?」と思うひとつです。相当古そうな構造物(へりは石垣です)が奥側にあり、それを封鎖するかの様に近年つけられたコンクリが手前にあります。内部が埋められているのかどうかは分かりませんが、「(元)トンネル」と思える雰囲気です。


○シャッター
 現場の近辺に放置されておりましたガラクタ類です。推測するに施設のシャッターと思しきものでした。長さは約5mはあったと思います。他にも何個か放置してありました。色の付いた蛍光灯なんかもありましたよ(もちろん割れて散乱してますが)。


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○第一ステーションより
 旧第一ステーションより撮影した写真です。山側に向かって木の生えてないところ(写真中央部)を登っていきました。普通に山登りをする程度の道です。30分ほどしたら現場に到着できますよ。


 ちなみにどこかのウェブサイト(登山日記みたいもの)で「平成12年12月までにカーレーター撤去の為に産廃運搬用の大型トラックが走っていた」と記述がありました。
 あんな山の斜面にあるのをいかにして撤去したのかすごく疑問に思っております。でもたしかに以前は山麓から見えていた構造物はなくなってますね。かなり莫大は費用がかかったと思います。今年(’03年)1月に「びわ湖バレー廃業」の情報がメディアに取り上げられてましたが、結局のところ「廃業しません」と言ってはるしよく分からないですね。先日、琵琶湖バレーに「カーレーターのことを教えていただけないか?」とメールで質問しましたが、一向に返事はないです(多分、知ってる人がいないのでしょう)

 僕の推測では、地上部にあった構造物は一応はすべて撤去して、トンネルの入口と出口だけ「セメントで封鎖」したと考えております。わざわざトンネルまで埋めてしまうとなるとそれ以上に費用がかさむはずですからね。この日はこの現場でストップしましたが、再度、雪が溶けてからこの尾根沿いを山頂に向かって登るつもりです。

 また新しい現場写真などが撮れましたら送信させていただきます。

とのことでした。堺さんありがとうございました。

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